こんにちは、るーみのです!
今回は、ちょっとした身の上話をしていこうかと思います。
テーマは「就職浪人」。
実は僕も、大学4年生を2年経験しています。
今年もおよそ半分が経とうとしているこの時期、就活生の方の中には「就職浪人」を視野に入れている方もいるかと思います。
そこで、就職浪人の経験者として、少しでも参考になるような情報をお渡しできればなと思った次第です。
ちょっと長くなるかと思いますが、お付き合いいただけますと幸いです。
なぜ就職浪人したのか
今からおおよそ3年前、僕は東京の私立大学(MARCHの一角)に在籍していました。
当時の僕は、「エンタメ業界に入りたい!」「できれば出版社に入りたい!」と思っていました。
動機としては、「それ以外にやりたいことがなかった」「お硬い仕事はやりたくなかった」から。
会社説明会は一応、サン○リーや電○、ニ○リなど気になるところは片っ端から参加していて、ある意味「就活オタク」的な感じでした。
就活対策の本で勉強し、有料の対策講座も受けて、SPIなどの試験対策もした。
けれど、なかなか内定をもらうことができない。
当時は新卒の売り手市場で、周りの友人もどんどん内定が決まっていってる状況でした。
出版社の面接は比較的遅めなので、有名企業にどんどん落ちていっても「まだ○○社があるから大丈夫……!」と自分に言い聞かせていました。
けれど、蓋を開けてみれば出版社は全落ち。
記念受験をした広告制作の会社は最終直前まで残っていましたが、その会社に行く気もせず辞退しました。
就活を失敗した理由
なぜ、このときの自分は就活に失敗したのか。
社会人として働いている今、あらためて分析してもその明確な答えは出てきません。
対策をしすぎて本来の自分を出せていなかった、焦っている感じが面接官に伝わってしまった、就活本や講座のテンプレートを意識しすぎた、などなど。挙げればきりがありません。
ただ1つ言えることは、当時の自分は負のスパイラルに完全にハマっていたのは確かです。
人生で初めて親に土下座した
「うわー……人生終わったー……」
そう実感したのは7月上旬、大学の定期テスト真っ只中のころ。
選考が進んでいる手持ちの企業はとうに尽き、残っているのは見たことも聞いたこともないベンチャー企業ばかり。
負けず嫌いで見栄っ張りな自分は、やりたいことができるならいざしらず、知りもしない会社の選考を受ける気にはなれませんでした。
ただ、不幸中の幸いかほとんどの必要単位は取得済みで、テスト期間でも自分に向き合う時間がありました。
「自分はいったいどうしたいんだろう?」
バックパッカーで世界一周、このまま大学を卒業してフリーター、いっそYouTuberデビューしちゃう?などなど、やりたいこと、やれそうなこと、どうしたら自分らしく生きられるかをぐるぐるぐるぐると考えを巡らす。
今までに楽しかったこと、嬉しかったこと、面白かったこと、そんなことを走馬灯のように考えていると、高校生の頃に書いた自分への手紙を思い出しました。
高校卒業当時、「5年後の自分へ手紙を書こう!」というイベントがありました。
郵便局にあずけて、時が来たら指定の住所へ送り届けてくれるというもの。
その時、自分は「漫画家か漫画編集になっていることでしょう」と、さも偉そうに、そしてそれが当然そうなるであろう事実のように書いていました。
小中と家の方針で漫画を買うのを禁止されていた自分は、高校生になってその欲が爆発していました。
学校の図書室にある漫画やラノベを読み漁り、ブックオフで流行りの漫画を大量購入し、勉強もほったらかしにして読み漁っていました。
果ては、漫研に入って自分で漫画を描く始末。(大学に入って辞めてしまいましたが)
卒業するころには、後輩に「部長」と呼ばれていました。
今まで、「なんとなく面白そうだから」という動機でエンタメ業界を志望していましたが、やっぱり自分はエンタメ、ひいては物語が好きなんだなーと実感しました。
そこからは、行動は早かった。
負けず嫌いな自分は、今まで親に頼み事をしたことがほとんど無かったのですが、夕飯終わりにテレビを見ている両親に人生初の土下座をかましました。
「1年、休学させてください。出版社に行きたくて、就活をやり直したい!」
齢21の自分、最大の緊張感を持って伝えた一言。
それに対して父は、
「いいんじゃない? やりたいようにすれば」
と、あっけなく了承。
今思えば、「あれをやりなさい、これをやりなさい」と押し付けてくる親ではなかったし、子供が決めたことにNOという人ではなかったなあと。
ただ、良い親に違いはないのですが、もう少しリアクションしてほしかったな……。
インターンに参加してみた
ときは夏休み。(ただ、すぐに休学手続きをする予定)
ぼちぼち来年度の就活を見据えて、説明会なり短期インターンが開催される時期。
当然、志望企業へのそういったイベントには参加しつつ、自分はまた一つプラスで別の方針を打ち立てました。
「就活で評価されるスキル・実績を身に着けたい」
出版社に行くためには、どんなスキルが必要なのか?
当時の自分は、「ライティングスキルがあれば有利なのでは?」「ネット関連にも詳しくなれば、重宝されるのでは?」という安直な考えから、Webメディアのライターインターンをしました。
ここについては長くなってしまうので、割愛させて頂きますね。(また、別の記事で書こうかと思います)
ただ、このWebメディアでのインターンは、自分の人生においてとても大きな経験になりました。
有名な作家さんの担当編集者さんに指導して頂き、Webマーケティングについても学べ、なにより人に役立つ情報を伝える楽しさを実感することができました。
これらは、編集者として働いている今の自分の核になっています。
就活への2度目の挑戦
出版社への挑戦2年目。
1年目と比べたら大分進化し、そして強くなった2年目です。
これなら、出版社に入れる!
そう、自信もついていました。
果たして、結果はどうなったのか?!
結論から言うと、失敗しました。
そう、出版社はどこにも引っかからなかったのです。
1年目に比べたら、大分選考も進むようになりました。
ネットに書かれているような、「就職浪人したから不利になる」は嘘です。
少なくとも、筆記試験で落とされることは無かったのですが、結果的には面接で爆死。
後から知ったことですが、出版社の面接官は現場の編集者が担当することが多く、「この人と働きたいと思ったら合格!」というのがほとんどだそう。(もちろん、違う会社もあると思いますが)
ただ、全力で挑んだ結果なので未練はあっても後悔はありませんでした。
現在のお話
現在、私は出版社で小説の編集者として働いています。
今の会社へは、新卒ではなく中途採用で入社。
新卒で入った会社はITベンチャーでした。
そこの会社は、「新しくエンタメでムーブメントを起こしてやろうぜ!」という社長の志のもとみんなが働いていた活気あふれる企業でした。
「面白そうだし、実績を出せば出版社にも転職できるかも」という動機で入社したのですが、それから半年も立たずに倒産。
露頭に迷った自分は、Twitterで今の会社の求人を見つけ、ダメ元で応募。
そうしたら、なぜか採用されました。
当時の面接官、現在の上司に「なんで採用したんですか?」と聞いたら、「面白い経歴してたから」とのことでした。もうわかんないですね笑
紆余曲折ありまくった結果、現在おおよそやりたいことが出来ている状況です。
就職浪人してよかったこと、後悔していること
「就職浪人してよかったか?」
と聞かれたら、迷わずYES!と答えます。
あのとき、自分が就職浪人するという、世間一般のレールから外れる決断をしていなかったら、今この仕事は出来ていなかったでしょうから……。
それに、自分に向き合うこと、自分を必要としてくれる人たちに向き合うこと、インターンですが実際に働いてみてわかったこと、就職浪人時代に得た経験や思い出は、自分の人生において大きな財産になりました。
ただ、1つ確実に言えることは、
「何を目的に就職浪人するのか?」「それを成功させるために、どういったロードマップを引くのか?」は絶対に決めておいた方がいいです。
でないと、成功した場合もまた同じように今の自分に疑問を持つことになるでしょうし、失敗したらなおさら後悔を覚えます。
就職浪人は、大勢の人とは違った人生を歩むことになります。
それに、友人知人からは「就職浪人なんてして大丈夫?」と心配されることでしょう。
でも、安心してください。
たかが1年くらい人と違う方向に進んだからといって、人生詰むわけではありません。
むしろ、人が3年、5年で経験することを、1年という短い期間で体験をすることになるでしょう。
大事なのは、「就職浪人は手段である」「目的地はしっかりと決めて、自分の足で進むべきである」ということをしっかり意識しておくこと。
失敗したって、どうせ死にはしないんですし、若いうちはリカバリーが全然効くし、今はむしろ人と異なった経歴を持つ人のほうが重宝されるので、ガンガン道を外れていきましょう!
あなたが後悔しない人生を歩めるよう、ちょっと離れた場所からですが心から祈っております。
初めまして。柳と申します。
身の上話となってしまうのですが、私は、就活浪人をしております。恥ずかしながら21卒で、フリーターをしながら未だに縋っている状態です。非常にwebテストが苦手で、落ちることが多く面接の舞台で思いを伝えることが叶わずに、やり場の無い熱量と現実に挟まれていた所この記事を拝読致しました。出版が募集要項が緩いことをいい事に、その寛大さに甘えていた部分もあるなという自覚がある一方、面接にすら行けてないこと(かけてきた分析や企画)への悔しさがあります。
「何を目的に就職浪人するのか?」
「それを成功させるために、どういったロードマップを引くのか?」は絶対に決めておいた方がいいという記事の内容を身に染みて実感させられています。
プー太郎でこんなこと言われても嬉しくないかもですが、既卒になったら生きている意味ないというブログなどに比べ実体験が主体のとても寄り添っているブログだと非常に胸が熱くなり殴り書きですがコメントさせて頂きました。
来年度を区切りに人生にケリをつけてきたいと思います。後悔だらけの数年間ですが、この記事の最後にある言葉に少しだけ救われました。本当にありがとうございます。